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はじめての野球ユニフォーム作り
〜スピリットをかたちにする〜

スタイル編



2012年10月31日(水曜日)
「パンツカラーが第3色」

 
服装のポイントは、使う色を3色以内におさめることだと言われます。4色以上にふえると、ばらつき感が増えてきてしまいます。きりっとした印象になりにくい。
野球ユニフォームにとっては、シャツや帽子、そのマークでたいてい1〜3色使います。ところがパンツは、ホワイトまたはグレーがベース。こちらも1色とカウントすると、ユニフォーム全体で最大4色使うことになります。
もしパンツを予め第3のカラーとしてカウントしておくと、シャツや帽子(あるいはアンダーシャツ等)で使えるカラーはあと2色だけになります。あるいは、その2色+パンツの色(ホワイトまたはグレー)となります。
 
 

2011年7月29日(金曜日)
「色づかい、細部の尖り」

 
デザインには多くの要素があり、1つ1つの中身も大切ですが、それらが組み合わさった時の印象というのも大事です。たとえば人の顔で、目や鼻の形で好き嫌いはあるでしょうが、それ以上に顔全体としての印象を人はもっと見るはずです。それと同じように野球ユニフォームでも、デザイン全体の雰囲気というのが大事です。
雰囲気を形成するのは何か。色づかいと細部の尖り。この2つが、野球ユニフォームのデザインを考える時の大事なポイントだと思います。色というのは印象に対してかなり支配的です。まずは色づかいをしっかりおさえるのがポイントです。そして、細部の尖り。シャツの切替パターンだったり、ラインの太さ細さ、マーク書体のはらいの丸みや尖りなど、全体というよりは所々に見られる細部の形も、実は印象に対して支配的です。
 
 

2010年12月24日(金曜日)
「プロ球団のデザインずばり」

 
プロ球団をお手本としてユニフォームを作ることがあります。人気のあるプロ球団というのは、自分たち以外のチームもお手本とするので、デザインがかぶってしまうのではないかと心配になるものです。たしかに、人気のあるプロ球団というのは集中していて10チームほどです。ですが現在、プロ球団をベースとするチーム自体がとても減っているので、20〜30チーム集まる大会・リーグでは、デザインがかぶる確率は低くなっていると言えます。
 
 

2010年4月27日(火曜日)
「欠点は尖り、長所は出る杭」

 
たとえば赤色は、目をひく強烈な色ですが、強烈過ぎると映ることも多く、メインのチームカラーとして採用するチームはそれほど多くはありません。強烈過ぎることが赤の欠点なのです。しかしこの欠点を突き詰めてゆくと、そこに赤のすばらしさが出てきます。レッドにはホワイトがよく似合いますが、これは単にレッドの強烈さを和らげるというだけでなく、より一層レッドを引き立てるからこそ、よく似合う色の組み合わせであるわけです。
たとえば黒色は、落ち着いた力強さを感じさせ、多くのチームに好まれていますが、黒黒黒としてしまうと、単に黒の悪い意味での暗さが出てしまいます。長所を長所だからといって前面に押し出せばよいというものでもありません。黒が黒としての本来の力を発揮するためには、黒を中心に据えつつも、ホワイトやグレー、イエロー、レッド等でその脇をしっかりとそろえることも大切なのです。
たとえば鋭い筆致のロゴマークを採用した時、そのシャープ感を活かすためにはどうしたらよいでしょうか。他のマークやウェアはシンプルにまとめて、ロゴマークを際だたせる。それもありでしょう。あるいは、他の箇所も同じようにシャープ感を強めて、それらの方向性がよりいっそうロゴマークに集中するようにする。それもありでしょう。
 
 

2010年4月23日(金曜日)
「真のツートン」

 
ツートンとは2色。野球ユニフォームの場合、たいていパンツはホワイトかグレーを基調とします。そのため真にツートンであるためには、このホワイト・グレートの組み合わせが必要です。たとえば、ブラックにとっては、ブラック*ホワイト、ブラック*グレーだけが現実的なツートンです。チームカラーがブラック*イエローとして、ウェアもマークもこのブラック*イエローの配色でまとめれば、たしかにパンツのホワイト色はチームカラーとしてカウントされませんが、ユニフォーム全体の配色をただただ見た場合、ブラック*イエロー*ホワイトのトリコロールです。
 
 

2009年9月4日(金曜日)
「嫌われる左右非対称」

 
ファッションにおいて左右非対称のデザインというのは、あまり流行りません。ドレス等の豪華でフォーマルな衣類では非対称のデザインも多々見かけますが、シャツなどの単純なアイテムになると左右対称が好まれるようです。野球ユニフォームのシャツも同様で、やはり基本は左右対称。しかし、こうも左右対称だらけですと、もうちょっと非対称デザインがあってもよいなと思います。新しいシャツデザインを設けるのはメーカにとって大変でしょうから、まずはライン加工を左右非対称にしてみることからはじめてみるのがよいかもしれません(メーカによってはすでに対応可能)。右袖にレッドのライン、左袖にネイビーのラインといった具合です。
 
 

2009年9月3日(木曜日)
「長寿チームのデザインはレトロ」

 
この10年ほどデザインを変えていないチームのユニフォームは、今の時代から見ると、レトロなデザインに見えます。10年でこれほど変わるものかなあといった具合です。さらに20年以上経っているようなチームとなると、もう資料の中でしか見たことのないような稀なデザインだったりします。もちろん決して、古い=ダサイではありません。それぞれに魅力あふれるデザインではあるのですが、そこに同時に時代を感じさせる何かもあるのです。デザインの中にその要素はありません。単にわれわれがそう思うだけなのですが、多くの人が同じように感じるという意味ではデザインそのものがもつ方向性とも言えます。
 
 

2009年8月21日(金曜日)
「学生野球デザインのこだわり度」

 
学生野球のユニフォームのデザインはシンプルですので(単色のシャツ・パンツ・キャップに、1色マークであることが多い)、基本的には草野球チームでも真似て採用することができます。ただし、表面的にはシンプルに見えても、意外と各学校のこだわりもあったりします。ストッキングが分かりやすい例ですが、他にも、帽子の天ボタンだけ別色になっていたり、特別な立衿が付いていたり、ほんのちょっとだけ濃いグレー生地を採用していたり、シャツが2ボタンではなく1ボタンだったり、パンツのシルエットが独特だったりします。そんな小さなこだわりまで真似なくても十分雰囲気を出すことができますが、どうにもそこまでこだわらないとその学校の良さが出ない時もあります。
 
 

2009年6月2日(火曜日)
「ルーズ、タイト」

 
シャツやパンツのシルエットで、これまではルーズスタイルが主流でした。ここ1〜2年でタイトなスタイルの人気も復活してきています。元々ルーズスタイルはアメリカのメジャーリーグがカッコイイということで流行ってきましたから、日本人の体型に似合っていない部分もあったのかもしれません。もっと大きくは、カジュアル・アパレル全般もタイトが伸びていますので、そういった影響もあると思います。
要はカッコイイかどうかの事柄なのですが、単純にルーズとタイトのどちらがカッコイイかという比較は意味がなく、人によってもちがってくるでしょう。だぶついた着こなしの方がかっこよく見える人も入れば、ぴしっと着こなした方が似合う人も居ます。シャツはタイトで、パンツはルーズという組み合わせもありかもしれません。もちろんカラーやマーク等のデザイン面の影響もあります。
ただ、これから出てくる新しいアイテムは、タイトという潮流をとらえたものが増えてゆくと思います。
 
 

2009年2月13日(金曜日)
「オールドスタイルの波と広がり」

 
最近、プロ野球の復刻ユニフォームの影響があって、オールドスタイルのデザインの人気が上昇しています。シンプルなシャツ、パンツに、付けてもライン加工だけ。マークもいたってシンプル。切替シャツ・コンビネーションシャツに追われつつあった、ベーシックなデザインが新たな軸をもって復活してきたと見ることもできます。
このスタイルのポイントは、ライン加工とマーキングです。それでいかようにもデザインの方向性が変わってきます。ここ数年は、どれだけユニークな切替シャツを作れるかということに注目が集まってきましたが、ライン加工とマーキングを工夫するだけでも、ユニフォームのヴァリエーションは広がるのだということに気づく人が多くなってくれると幸いです。
さらにもう一段進むと今度は、切替シャツにおいても、ライン加工やマーキングを工夫すれば、また新しいスタイルを生み出せるということになります。
 
 

2009年1月20日(火曜日)
「色をパーツで使い分ける」

 
ユニフォームに採用する色が、3色、4色、5色と増えていった場合、ユニフォーム全体の統一感・バランスを保つことが難しくなってきます。こうした場合には、パーツの分類毎にカラーを使い分けることが有効です。たとえば、ライン加工に使う色はA色とし、他の色は決して使わない。そのかわり、マークの文字色にはB色を使い、フチ色にはC色を使う(マーク部分にはA色は使わない)といった具合です。
 
 

2009年1月13日(火曜日)
「別注ストッキングの復活!?」

 
最近では短い丈のパンツ、いわゆるレギュラーパンツやハイカットパンツの需要が増えています。それにともなって、別注ストッキングのお問い合わせも若干ですが増えてきています。別注であれば、定番の単色カラーとはちがって、いろいろなカラーを組み合わせられます。
しかしチームの中では、これまでの主流である丈の長いパンツ(ロングやストレート等)を履いている選手も多く、そういう人たちにとっては別注ストッキングへのこだわりは無いに等しいものです。チーム全体として別注ストッキングにまで踏み込めるかというと、そこはまた難しいものがあると思います。
また別注ストッキングというと、1970年代以前の日本プロ野球や、学生野球を想起する人も多いと思います。ですから反対に、いわゆるメジャースタイル、アメリカンスタイルという雰囲気を出しづらい面もあるように思います。ユニフォーム全体のスタイルと、別注ストッキングが合っているかというデザイン面での確認も必要です。
 
 

2009年1月8日(木曜日)
「10年前のデザイン」

 
しばしば「ファッション・衣類の流行は10年前のデザインに戻る」といったことが言われます。10年前のデザインの流行が、まったく同じというわけではありませんが、新しい要素を取り入れて復活してくることがあるというものです(意図的か無意識か偶々かは分かりませんが)。
野球ユニフォームについてもこの傾向は当てはまるかなあと思えることがあります。プロ球団で見ると、個別のプロ球団では10年たつとオーナ会社が変わっていることが多くまったく異なるデザインですが、球界全体の単位で見てゆくとやはりその傾向が見られるように思います。草野球では近年、多様性がどんどん進んでいますが、それでも流行の柱のいくつかはやはり10年程前のものと通じるものがあります。
 
 

2008年9月19日(金曜日)
「形・色+素材感」

 
野球ユニフォームを作る大きな楽しみは、やはり見た目のデザインです。その狭い意味でのデザインは、形と色によってほぼ決まってきます。イラストでも十分確認できるものです。
しかしユニフォームの見た目をより深く追求したいとなると、次は素材感が外せません。質感といってもよいものです。極端にたとえると、素材感にこだわるということは、絵に描いた餅と、写真に写っている餅と、実物の餅のちがいにこだわるということです。光沢感、風合い、生地目、厚み、固さ等によっても、物の印象・雰囲気というのは変わってきます。レトロな雰囲気を出したいと思ったら、そういうシルエットや配色、書体だけでなく、昔ながらの素材の方がより雰囲気が出ます。シャープに決めたいなら、素材にもきめ細かさを求めた方がよいでしょう。それは野球ユニフォームでも同じです。
 
 

2008年9月18日(木曜日)
「ウェアがシンプルなら、マークが決め手」

 
単色シャツやキャップ、ライン加工無しのパンツといったシンプルなウェアの場合、マークのデザインが、ユニフォーム全体の雰囲気に大きな影響を与えます。マークの書体が鋭ければ、きっとユニフォーム全体はシャープな印象になるでしょう。マーク配色が明るいものであれば、ポップなスタイルになるでしょう。
ウェアがシンプル=ウェアが目立たない、ではありません。いつでもウェア+マークでユニフォームです。ウェアがシンプルだからこそ、マークが引き立つとも言えます。
 
 

2008年9月17日(水曜日)
「シャツとパンツの光沢感」

 
最近のシャツ、とりわけメッシュシャツは光沢感のあることがアピールされます。しかしパンツはニット生地でこちらはあまり光沢感がありません。上下の光沢感に差がありすぎると、悪い言い方をすれば、上だけテカテカ、下はボロボロに見える組み合わせになる可能性も出てきます。もちろんウェアメーカもその辺りのことは計算しているでしょうから、お互いにほどよい光沢感を持たせているものと思います。
ユニフォーム全体で古風な雰囲気を出したいときは、シャツ生地に光沢感があまりないものを選ぶとよいと言えます。
 
 

2008年9月5日(金曜日)
「なぜ2色マークは落ち着くのか」

 
2色マークというのは、人気・需要があります。予算・選択肢で3色、4色選べる場合でも、2色マークが選ばれるときがあります。メジャーリーグの少なくないチームもいまだにずっと2色マークです。なぜでしょうか?
コーディネイト・カラーに関する1つの法則として、3色以内にまとめるのが良い、があります。4色5色と使ったスタイルよりも、3色以内にまとまっていた方が優れたデザインになる可能性が高いと言えます。
マークが3色以上になると、ウェアで使われているカラーが他にあると(よくありえるのはホワイトやグレー)、ユニフォーム全体では計4色以上使うことになります。しかし、もしマークが2色ならば、ウェアであと1つ別のカラーを使っても、全体で計3色におさまります。このユニフォーム全体で見たときのカラーのまとまりの良さが、2色マークが採用される理由の1つかなと思います。
 
 

2008年9月3日(水曜日)
「カラーソックスの時代」

 
草野球でもプロ球団でも現在、パンツ丈がくるぶしまであるタイプが主流になっています。これにともなってストッキングも、いわゆるカラーソックス・タイプが主流になりました。従来からあるストッキングというのは学生野球をのぞけば消えつつあります。メーカでは近年、ストッキングのラインナップを減らしつつあり、逆にカラーソックスの対応カラー・種類を増やしています。
 
 

2008年8月8日(金曜日)
「なぜパンツはホワイト・グレー基調なのか?」

 
野球のユニフォーム・パンツのほとんどは、ホワイトまたはグレーを基調としています。これはとても特徴的なことのように思います(そもそも長いズボンを履いてするスポーツが少ないので、あまり比較の対象にはなりませんが)。日常のカジュアルな服装では、ホワイト色やグレー色のパンツを履くことはそれほどなく、ブラックやネイビーなど濃い色のパンツを履くことの方が多い、と思います。
根拠のない直感的なアイデアですが、このパンツがホワイト・グレー色というスタイルは、洋の東西を問わず、戦士のスタイルに通じるものがあるように思います。鎧や具足などの身に付けるアイテムは色が付いていてもよいのですが、履く物はホワイト基調であった。いわゆるズボンではなく、肌着・スパッツのようなものを戦う者たちは履き、その色はホワイト色であった。この戦士のスタイルについての記憶・歴史が、なぜか野球ユニフォームにも受け継がれているのかなと思います。
 
 

2008年8月6日(水曜日)
「シャツとキャップの配色バランス」

 
シャツの配色と、キャップの配色がそろっていると、より統一感を出すことができます。たとえばシャツではレッド*ブラック*ホワイトを使っているのに、キャップではレッド*ホワイトだけしか使っていないと、どこかチグハグな感じもします。ここは、キャップ本体でも帽子マークでもよいですから、ブラックを入れた方がまとまりが出てきます。
 
 

2008年7月31日(木曜日)
「パンツ色の印象度」

 
パンツ色は、ホワイトかグレーか、あるいはストライプになるかが一般的です。そしてパンツカラーは、チームカラーには数えられません(別の観点からすれば、ホワイト、グレー、ストライプ以外のカラーをパンツに採用すると、その色はチームカラーになる)。
しかしユニフォーム全体の印象で見た場合には、面積の半分をしめていますので、パンツ色は重要です。ホワイトにすれば明るくさわやかな印象になり、グレーにすれば渋く落ち着いた佇まいとなります。ストライプにすればシャープな雰囲気がアップします。
 
 

2008年7月28日(月曜日)
「クラシックvs学生野球」

 
クラシックモデル(1930年代前後)と学生野球スタイルは、似ていますが、異なります。両方ともパンツが短く、ストッキングを見せるところは共通していますが、大きく2つの点でちがいが出ます。
まず、クラシックの方がシルエット全般にだぶつき感があります。学生野球スタイルは、現在の草野球のスタイルよりも、タイト・細身のデザインですので、クラシックモデルとはちがってきます。どちらも古風な印象をいだかせるという点では共通しています。
クラシックモデルは、素材も当時のものを模していて、綿をベースとしたやや固い生地・腰のある生地となっています。現在の素材のようにストレッチ性や通気性、吸汗・速乾性に優れてはおらず、機能面での劣りは否定できません。とりわけ夏場には暑いです。
 
 

2008年5月30日(金曜日)
「帽子本体でホワイト色が増えている!?」

 
ここ数年、帽子本体カラーでホワイト色を使うチームが若干増えているように観察されます。ツバや天ボタン、穴かがりはチームカラー色が使われてアクセントになっているデザインです。
帽子本体がホワイト色というのは、学生野球の練習キャップを想像させることもあり、草野球の試合用キャップでは採用されることがほとんどありませんでした。それがなぜ増えているのでしょうか?
推測の域を出ませんが、さわやかなデザイン、ライトな印象、遊び心の表現、そういった方向性に対する要望が強まっているのかなと思います。そうした軽さの方向性とホワイト色は上手く合ってきます
また、シャツが近年、コンビネーションモデルや特注モデルなどで、わりと豪華な、少し悪く言うとコテコテしたデザインが多くなって来ています。その印象と中和させるために、帽子本体カラーは逆の方向性に動いている可能性もあるかなと思います。
 
 

2008年4月3日(木曜日)
「ワイドストライプとシャープな時代」

 
ワイドストライプの需要は年々減っています。10年ほど前までは、そのパワフルな印象が好まれていました。しかし現在、日本プロ球団で採用するチームもついになくなりました。
ひとつの影響はメジャーリーグ人気にあります。メジャーリーグは細いピンストライプであり、ワイドストライプを求める声が減ってゆきました。
もうひとつは時代の求める方向性にあると思います。つまり力強さよりもシャープなデザインを求める時代だということです。これは野球ユニフォームに限った流れではないように観察されます。たとえば自動車のシルエット。大きくで角張ったデザインではなく、流線的でコンパクトなデザイン。漫画や映画の主人公も筋肉モリモリではなくスマートな体型。家具や家電にも無骨さを廃し洗練されたものが求められているように思います。
 
 

2008年3月28日(金曜日)
「ストッキングの華美」

 
学生野球ではストッキングのデザインに凝るチームが多いです。シャツやキャップ、マークに対するデザイン規制・伝統があって、それらはあまり派手なものにはできません。しかし各学校の特色は出したいというのも本音。そうなると、もうストッキングぐらいしか工夫の箇所がないと言えます。レギュラーパンツの採用率がほぼ100%である、つまりストッキングを見せるスタイルが主流であるという基盤もあります。
対して、草野球チームではストッキングにこだわるチームはほとんどありません。パンツスタイルの主流がロングやストレート等、丈がくるぶしまであるスタイルが主流だからです。ストッキングにまで費用をかけられないというよりは、せっかくのこだわりを見せる機会が少ないのです。
プロ球団も草野球同様です。20年ほど前まではレギュラーパンツが主流でしたので、各球団独自のストッキングが採用されていました。ですがパンツスタイルがロング主体になるにつれ、ストッキングの個性は消えてゆきました。
 
 

2008年3月21日(金曜日)
「レトロの精神」

 
近年、プロ球団で昔のユニフォームを一時的に復活させる場合があります。復活させるのは1970年代以前が多いです。プロ野球がまだ旺盛だった時代であり、昔を懐かしむファンも多いと思います。
しかし当時からしてみれば、それらのデザインはきっと今までにない新しいなにかをユニフォームに追い求めた結果なのだと思います。レトロ調を狙って出来上がったデザインなのではなく、前向きで挑戦的なデザインだったはずです。そこを勘違いして今この現在において参考にすると、不細工な二番煎じのデザインになってしまうように思います。
当時を知らない人から見れば、復刻版ユニフォームはきっと新鮮でユニークなデザインに見えることでしょう。懐かしむために見るのではなく、時代を超える一流のデザイン精神をそこに読み取るわけです。
 
 

2008年3月3日(月曜日)
「帽子カラーは重い方がよい」

 
人は色に重さを感じます。基本は、黒色は重く、白色は軽く見える、です。さらに多くの場合、重い色を上においた方がきれいにかっこよく見える傾向があります。重い色が下方にあると、重心が下がって見えて、動きの鈍さにつながるのです。
これを野球ユニフォームに適用すると、帽子カラー(とりわけ本体色)は、シャツ色と同じかシャツ色よりも重い色がよい、となります。
たとえば、シャツがブラック色だったら、帽子(本体)色はブラック色がベスト。ブラック色よりも重い色はないので、他のカラー(たとえば、ブルーやレッド)ですとなんとなく違和感を感じる方が多いと思います。どうしてもアクセント色を取り入れたいならば、帽子ツバに留めるのが無難です。
シャツ色がブルーだったら、帽子色にはブルーの他にブラックやネイビーでも似合います。ブラックやネイビーはブルーよりも重さを感じさせるカラーだからです。
 
 

2008年2月19日(火曜日)
「パンツだけストライプは流行らない?」

 
シャツが単色シャツやコンビネーションシャツで、パンツだけストライプというスタイルがあります。普通は上下ともにストライプにしますが、あえてパンツだけストライプです。
このスタイルは実は、あまり人気・需要がありません。プロ球団でもあまり見かけません。スタイルとしての面白さ・魅力はあると思うのですが、なぜでしょうか...?
このスタイルには名称が無いからかもしれませんね。「ハイブリッド・スタイル」なんかはどうでしょうか? あまりしっくりは来ませんね(笑)。誰か良い呼び方を考えてあげてください。
 
 

2008年2月15日(金曜日)
「ストライプは変わらない」

 
ストライプのユニフォームに対する需要は、ここ10年ほど、ほとんど変わりありません。単色シャツの人気が年々減って来ていたことに比べると特徴的かなと思います。ただ、ストライプを採用するチーム様はだいたい10%ほどですので、すでに、こだわる人たちだけが選ぶスタイルになっていたとも言えます。
プロ球団で観察してみても、ストライプを採用し続けているのは極限られたチームですね。逆に、ストライプにこだわっているというのが、その球団の特徴・歴史になっていたりもします。
ここ1〜3年でストライプは新しい方向性をいくつか試しているようです。たとえば「全日本チームのツインストライプ」や「袖部分をストライプにしたシャツ(普通は身頃ストライプが多い)」、「切替パーツやライン加工付きストライプ」、「カラーベースのストライプ(例:ブラック*イエロー縞)」などです。しかし今のところ、どの試みも限られた範囲にしか広まっていません。
こだわっていないようで、意外とこだわりを感じさせるストライプ・ユニフォーム。あとはそれに合ったマークを素直に付けるだけで、とても芯のしっかりしたデザインに仕上がるのかもしれません。
 
 

2008年2月7日(木曜日)
「ホームとビジタ、オルタネイト」

 
プロ球団の野球ユニフォームでは伝統的に、「ホーム」用と「ビジタ」用の2種類があります。
ホーム用は、自分たちの球場で戦う場合に着用するもので、シャツ色はホワイトを基調したものです。
ビジタ用は、反対に相手球場で着用し、シャツ色はグレーを基調とします。
しかしここ数年でビジタ用に大きな変化があらわれてきました。チームカラーを基調としたシャツが増え(たとえばネイビーやレッド、ブラックなど)、パンツ色はグレーよりもホワイトが増えました。
この変化はメジャーリーグの「オルタネイト」ユニフォームに由来します。オルタネイトは特別な日にだけ着用し(たとえば球団設立日や記録樹立日など)、シャツ色はチームカラーを基調とします。メジャーリーグでも最初は本当に特別な日にだけ着用していましたが、年々、着用する回数が増えているように観察されます。
どうしてオルタネイトの着用が増えたのかといえば、やはりファンや選手の受けが良かったからでしょう。一般に落ち着いた印象を与えるホワイトやグレーのユニフォームよりも、積極的・攻撃的なオルタネイトの方がぱっと見の印象の強さ、記憶に残る可能性は高いです。「その球団のユニフォームはどんなデザインか?」と聞かれて、まず思い浮かべるのはオルタネイトのデザインであることも少なくありません。
そしてオルタネイト的デザインが浸透してゆき、今ではビジタ用ユニフォーム=チームカラーを基調としたデザインに変わりつつあります(メジャーリーグでも日本プロ野球でも)。もしかすると遠い未来では「ホーム用=チームカラーを基調、ビジタ用=ホワイトまたはグレーを基調」と、さらに逆転現象があわられるかもしれません。
 
 

2008年1月18日(金曜日)
「切替パンツの登場」

 
ここ2〜3年で、切替パーツを取り入れたパンツが登場しました。通常のライン加工とはちがって、脇の部分にアクセントのパーツが入ったデザインです。現時点でプロ野球4チームが採用していてることもあり、人気が高まっています。
パンツ本体のカラーを変えることは、特注・別注であれば昔からできました。けれど、レディス用ユニフォームをのぞけげば、これが流行ったことはありません。
パンツのベース色はホワイトまたはグレー。これは変わらない傾向なのかもしれません。でも何か変えたい、独自のデザインできめたい。そんな要望が潜在的にあり、それに切替パンツは応えているのかもしれません。

 
 
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