『ユニフォ』
ユニフォーム コート マーキング サイズ表 カタログ シミュレーション 問合・手続き 会社情報
 

はじめての野球ユニフォーム作り
〜スピリットをかたちにする〜

シャツ編



2013年12月4日(水曜日)
「左右非対称の美」

 
左右がきっちり対称であることに、多くの人は美しさを感じます。それと同時に、左右の対称性が崩れて非対称であることにも美しさを感じます。けれど、それは対称性が崩れて成立する美しさです。たんにバラバラの秩序(無秩序)が美しいわけではありません。
野球ユニフォームで言うと、たとえばシャツの多くは左右対称です。しかし左肩だけ別の色になっているシャツも存在します。これはこれでかっこいい。けれど、そのかっこよさは、一般にシャツが左右対称であることによって、それを意図的に崩した中で現れるかっこよさと言えます。左右非対称のシャツのかっこよさをより引き立てたいならば、マークやその他はできるだけ左右対称にして、シャツの非対称性が際立つようにするのも手法です。
 
 

2012年6月26日(火曜日)
「前開きシャツと2ボタンシャツ」

 
前開きシャツ(フルオープンシャツ)と2ボタンシャツ、それぞれどのような特徴があるでしょうか?
前開きシャツは、やはり試合用シャツ、本格シャツという雰囲気が出ます。見た目は大事です。ボタンを開け閉めするのが面倒だという方もいらっしゃるかもしれません。
極一部のメーカ・製品ですが、見た目は前開きシャツのように見えるけれど、実際にはそうではないというシャツもあります。上側2〜3つのボタンのみ開閉でき、残りのボタンはダミーボタンです。着脱が容易で、ヘッドスライディングをしてもシャツ内に土砂が入りにくいです。プロ球団ではわりと採用しているチームが多いです。
2ボタンシャツは、かぶって着るので着脱は容易。ただし、両胸マークを取り付ける時には注意。ボタン周りが特殊な縫い合わせ方になっているので、それを避けるように両胸マークを取付けなければなりません。マーク書体や綴りによっては、両胸マークの位置が下がりがちになります。縫製の手間暇としては、2ボタンの方が楽なので、前開きシャツと比べると金額が500〜1,000円程度安く設定されています。
Vネックになると、両胸マークの位置を気にする必要がなくなってきます。値段も2ボタンと同じくらいか、すこし安くなります。2ボタンシャツを選ぶならば、思い切ってVネックシャツというのもありかもしれません。
「シャツとしての雰囲気(試合/練習)」「着脱の容易さ、土砂の入りづらさ」「両胸マークの場合の取付位置」「値段の差」の4点がポイントです。
 
 

2012年1月25日(水曜日)
「シャツはいかに逆三角形か」

 
男性向けのシャツ・デザインをかっこよく見せるには、逆三角形を意識することです。怒り肩で、胸が張っていて、胴がくびれている。そういう風に見えるシルエットやパーツ構成が大事です。
 
 

2011年12月26日(月曜日)
「あえて脇役のシャツ」

 
野球ユニフォームの主役は胸マークです。胸マークは単にシャツの柄というだけではなく、チームを象徴するロゴマークだからです。胸マークはシャツの単なるパーツではありません。他のスポーツと比べてみても、とりわけ他のプロスポーツと比べてみると、胸にしっかりチームのロゴマークが入っている(スポンサー名ではなく)というのは、野球ユニフォームが誇れる伝統と言えます。チームを象徴するロゴマークを引き立てつつ、さらにそのチームらしさを伝えるのがシャツ本体の役目と言えます。遠くから見たときには残念ながらロゴマークというのははっきり見えません。そんな時でも、シャツ本体のカラーやデザインは、印象深いものです。存在感はチームロゴに、雰囲気はシャツ本体に。
 
 

2011年11月29日(火曜日)
「白シャツが増えている」

 
野球ユニフォームのシャツと言えば、ホワイトを抜きには語れません。ホワイト無地のチームはたいへん少ないですが、切替シャツ(コンビネーションシャツ)ではアクセント色としてホワイトが入っていることが多いです。たとえば主ブラック*副ホワイトといった具合です。サブカラーにホワイトを入れるのは無難と言えば無難なのですが、とりわけ物を作るメーカ側にとっては多くのチームに対応できるカラーなので、しかし、ホワイトというのは色が無いわけではないのです。ホワイトという色があるのです。せっかくの切替デザインでも、ホワイトが入ることによって、チームカラー度が薄れてしまうケースもあります。
また、夏場の暑さを和らげるには、ホワイト主体のシャツが役立ちます。有色シャツとはちがって、蓄熱しにくいからです。ここ2〜3年その認識が広まっているのか、ホワイト主体の注文が増えている傾向にあります。ただし、白1色では面白みに欠けるということで、アクセント色として黒や紺それぞれのチームカラーを採り入れるケースが多いです。
 
 

2010年8月26日(木曜日)
「ラグラン袖は幼く見える」

 
ラグラン袖とは、肩から袖にかけてひとつのパーツで作られたものです。特注シャツのラグラン袖で身頃と袖のカラーがちがう場合、一般のカジュアルウェアでもそうですが、幼く・かわいく見える傾向にあります。おそらくは、肩の部分が狭く見える、肩がなだらかに見えることがその要因です。
 
 

2009年12月10日(木曜日)
「立衿シャツが増える」

 
立衿シャツの需要が、ここ1年でぐんと伸びました。定番品のラインナップはまだまだ少ないので、再来年あたりは増えてくるかもしれません。特注・別注での対応であれば、ほとんどどのメーカでも対応可能ですが、学生野球モデルになってしまうのが限られた需要にしか向いていません。しかし現在でも、定番シャツにオプションとして立衿を付けられるメーカもあり、そうすると一気に選択肢が広がります。
 
 

2009年9月14日(月曜日)
「ノースリーヴシャツが増えている」

 
ノースリーヴシャツを採用するチームが、若干ですが増えていると観察できます。ノースリーブは元々需要が少ないので微々たる変化ですが、そこには理由があるようです。理由のひとつはもちろん温暖化。年中あたたかい・あついことが多いので、より涼しいノースリーヴシャツを求めるのは理にかなっています。もうひとつは、おそらくセカンダリィシャツの台頭に影響を受けています。値段が安いのがセカンダリィシャツの魅力ですが、欠点としてプルオーヴァタイプ(かぶって着る)であること、追加分への対応が不完全であること、メインシャツとしては少々器不足であることがあります。ノースリーブシャツであれば、価格が安く、前開きボタン。追加分にもしっかり対応でき、メインシャツとしての品もある、となります。
 
 

2009年8月31日(月曜日)
「廃れないシャツはない」

 
現在、単色シャツよりも、コンビネーションシャツ(切替シャツ)の方が優勢ですが、コンビネーションシャツを採用する場合に覚えておきたいことは、廃れないデザインは無いということです。一般のファッション(あるいは全ての製品)同様に、どんなに人気があってもモデルチェンジという波は避けて通れません。たしかに人気のあるシャツデザインであるならば、10年近くラインナップされます。しかし、10年も経つと、そのデザインを採用するプロ球団はなく、新たに採用する草野球チームも年々減っていっているはずです。いつかどこかでそのシャツは廃番となる可能性があります。
 
 

2009年7月28日(火曜日)
「セカンダリィシャツのラインナップは増えたが」

 
低価格という人気ポイントもあって、セカンダリィシャツのラインナップが各社増えました。数年前までは単色モデルだけだったのが、今ではコンビネーションモデルでも各社数種類あります。しかし、やはり大きな難点がひとつ。セカンダリィシャツは商品入替が、普通の試合用シャツよりも早いです。さらに、ラインナップが増えた分、その入替え時期も早くなってきています。人気がなければ最短2年で廃番、あっという間です。チームのメインシャツとして長く採用するのは少々難しくなってきています。
 
 

2009年6月19日(金曜日)
「セカンダリィシャツを最大限に活かすには」

 
セカンダリィシャツの機能的な魅力は、軽さ・薄さです。これを最大限に活かすためには、マークを軽くすることが大事だと言えます。せっかくのセカンダリィシャツでも、あちこちにマークを付けたり配色数を増やしたりすると、一般的なユニフォーム・シャツの重さと変わらなくなってきてしまいます。とりわけ、メインのシャツは残しつつ、夏用に第2シャツを設けようというチームはそうした重さ・薄さのメリハリを付けるとおもしろいかもしれません。
 
 

2009年5月27日(水曜日)
「シャツの定番カラーには需要がある」

 
特注シャツ(受注生産)よりも、定番カラー(メーカが常に定量在庫を持つ)のシャツを採用した方が、価格が安くすみます。1,000円以上、場合によっては4,000円ほど価格をおさえることができます。定番カラーの中をよく探してみれば、自分たちのチームカラーやコンセプトにあったものが見つかる可能性も高いです。
しかし定番カラーというのは、世間一般からみて需要があると見込まれたものがラインナップされているわけです。裏をかえせば、他のチームで採用されている可能性も高くなるというわけです。とくにメンバーの多くが候補の上位に挙げてくるようなモデルは、他のチームでも同様の人気を獲得していると推測できます。
もちろん野球ユニフォームは、シャツ本体のカラーリングだけで決まるわけではありません。それにライン加工を付けたり、マークを付けたりすれば、まったく別のデザインに見えることもあります。しかし、ぱっと一目見て「ちがうな」と思わせるためには、あえて三番手、四番手の候補を選んでみるのも一手です。
 
 

2009年5月8日(金曜日)
「2ボタンvsVネック」

 
2ボタンシャツとVネックシャツは、かぶって着るタイプという点では共通していますが、やはり2ボタンとVネックの違いもあります。ひとつは胸元の開閉ができるかどうか。もうひとつは胸マークの大きさや位置です。2ボタンの場合、胸中央ぐらいまでボタンが入っていますので、その部分に胸マークを入れることはできません。そのため、両胸マークの位置が下気味になったり、片胸マークでは小さく入れる必要が出てきます。
 
 

2009年4月9日(木曜日)
「もうひとつのストライプ生地」

 
シャツのストライプ生地というと、通常、ホワイト地またはグレー地に、3mm前後の細いラインが縦にいくつか入っているものを指します。
最近では同じようにストライプ生地と呼ばれる(シャドーストライプとも呼ばれる)、もうひとつの種類があります。それは2つの異なるシャツ素材を交互にいくつも組み合わせたもので、とりわけ光の当たり具合によって、その2つのちがいが際立ちます。遠目ではそのちがいが分かりませんが、ふとしたきっかけでストライプが見えると「おや!?」とかえって印象に残ります。最近ではプロ球団でも採用が増えてきました。
 
 

2009年4月1日(水曜日)
「首まわり、肩」

 
最近のコンビネーションシャツ(切替シャツ)では、首まわりや肩での装飾が目立っています。これはやはり人の目線が、胴体の中でも上の方=顔に近い方に集中するからだと思われます。しかし現にあるコンビネーションシャツ・特注シャツでは、袖や身頃脇、あるいは背中のカラーを切り替えるものが多いようです。まだまだコンビネーションシャツは開発できそうです。
 
 

2009年3月30日(月曜日)
「柄物シャツ」

 
たとえば、迷彩柄や花柄のシャツを作りたいといったご要望をときどきうかがいます。しかし、野球ユニフォーム・シャツで、こうした柄物シャツはほとんどのメーカでラインナップされていません。そもそも需要が少なく、多くの大会・リーグで禁止されているデザインだからです。しかし女子ソフトボールを見てみると、柄物のシャツというのは極々普通にあります。技術的にはできなくはないのです。10年後、20年後にはずいぶんと柄物シャツが流行っている可能性もなくはないです。
 
 

2009年2月25日(水曜日)
「ダミーボタン・シャツ」

 
ダミーボタンと呼ばれるシャツが存在します。見た目は極普通のフルオープンシャツ(前開きシャツ)のようですが、実際には上から3つほどのボタンしか開閉せず、かぶって着るタイプのシャツです。スーパープルオ−ヴァ・シャツと呼ばれたりもしています。プロ球団のいくつかもこのシャツのスタイルです。
ダミーボタンの利点は、まず見た目がフルオープンであり、野球らしいデザインだということです。次に、実際の機能としては2ボタンシャツ(プルオーヴァシャツ)とほとんど同じものを得られるということです。2ボタンのシャツの利点としては主に、ヘッドスライディングした時に泥が入りにくい、隙間風が入りにくい、かぶって着る着易さがあります。
 
 

2009年2月23日(月曜日)
「パーツから柄へ」

 
シャツのデザインは今、パーツから柄へという変化が起きています。どういうことかと言うと、これまでは、たとえば本体*肩*袖といった具合に3つのパーツに分かれ、それぞれで色を選ぶことができました。しかし、逆に言うと、パーツをまたがるような色分けはできなかったということです。また、シャツ生地にラインナップされていないカラーは採用できませんでした。
最近では、いわゆる「昇華」という技術が発展しています。染色の一種で、自由度が高く、さまざまなカラーに対応できます。これをシャツにも応用すると、たとえばグラデーション・シャツや、模様(迷彩柄、花柄など)付きシャツにも対応できるようになるのです。つまり、シャツの部分毎に色を選ぶというのではなく、シャツにどのような模様を付けるか、という発想の転換が起こるのです。野球ユニフォームにとってはちょっと革命的なことかもしれません(一般のウェアでは極々自然なことですが)。
 
 

2009年2月18日(水曜日)
「シンプルなシャツは安い」

 
単色のシャツは、それ以外のシャツと比べていくらか安いです。金額にして1,000円以上、メーカや比べる型番によっては5,000円近くちがってきます。おおむね、単色シャツの価格を1.0とすると、切替シャツ・コンビネーションシャツが1.2、特注・別注シャツが1.5以上となります。予算が限られているチームにとって、単色シャツは第一の選択肢となってきます。
単色シャツにライン加工を付けると、+500円前後かかります。あと+1,000円ほどすれば、切替シャツにできる場合もあって、それならば切替シャツの方がよいと思えるケースも出てきます。
ストライプシャツは、単色シャツと比べて、同じか気持ち高い価格設定になっていることが多いです(ストライプパンツになると価格差が大きい)。
 
 

2009年1月6日(火曜日)
「ラグラン袖とボックス袖」

 
シャツは袖の付き方・縫い付け方で、ラグラン袖とボックス袖の2つに分かれます。ラグラン袖というのは袖の生地が肩まで伸びているもので、ボックス袖はきっちり袖だけで身頃と分かれています。
一時期はボックス袖が隆盛でしたが、ここ数年ではラグラン袖の方がずいぶんと盛り返してきました。理由のひとつはラグラン袖の機能性にあります。野球やスポーツでは肩・腕の運動が重要ですが、ラグラン袖の方がいくらか動きやすいという利点があるからです。
もうひとつの理由はデザインの面白さにあると思います。近年ではコンビネーションシャツ・特注シャツが主流となっていますが、それらのデザインをより活かすためには、曲線をともなったラグラン袖の方が向いています。(もちろんボックス袖にもデザイン上の魅力があります(区切りが直線的なので力強さが出る等。)
 
 

2008年12月3日(水曜日)
「同系色の特注シャツ」

 
特注シャツの配色では「メインカラー*対比カラー」(例:ネイビー*レッド)、あるいは「メインカラー*副えカラー」(ネイビー*エメラルド)のいずれが多いです。せっかくの特注カラーなので、アクセントとなる色を取り入れようというわけです。
しかし同系色でまとめあげるのも一手です。たとえばブラック*グレー*ホワイトといった具合です。アクセントとなるカラーが無いとも言えますが、主役であるメインカラーがしっかり映えます。
 
 

2008年11月7日(金曜日)
「ことなるシャツ素材を組み合わせる」

 
特注・別注シャツのコンビネーションモデル(切替モデル)では、パーツ毎に好きなシャツ素材を選べることがあります。一般にはすべてのパーツで同じシャツ素材を採用しますが、パーツ毎にことなる素材を採用しても良いです。たとえば、通気性をもたせたい脇部分にはとりわけ軽量・薄手のメッシュを使うといったことが可能です。素材の中には対応しているカラーが限られているものがあるので、カラーを優先させる場合にはパーツ毎にことなる素材を使わざるをえないケースも出てくると思います。
 
 

2008年10月8日(水曜日)
「塗り絵をしたいわけではない」

 
近年、特注・別注シャツのご注文がますます増えています。シャツのパーツ毎にカラーを自由に決められ、より自分たちのチームらしいユニークなデザインに仕上げることができます。
しかし特注・別注シャツを考える作業というのは案外とたいへんです。組み合わせは、文字通り色々。最大で何十億ものパターンになってしまいます。カラーと型番をしぼっても20通り以上は候補に挙がってくるでしょう。紙に書いてみて、あるいはコンピュータの画面でシミュレイトしてみて、頭の中で想像してみて、それはそれはたいへんです。ともすると、単にパーツの色を塗り替えているだけの作業になってしまい、いったい自分たちが何を追い求めているのか分からなくなってしまうほどです。
 
 

2008年9月22日(月曜日)
「ホワイトシャツの底力」

 
ホワイト色をベースとしたシャツのチームは統計上20〜30%程です。これは意外に多いと言えます。
シャツがホワイト色であることの魅力は、ライン加工や切替パーツ、マークなどの他の箇所が際立って見えるということです。ホワイト色ベースだから全体の印象が薄いというわけではなく、かえってキリリとしたものが伝わってきます。
 
 

2008年8月18日(月曜日)
「シャツのメッシュ生地のポイント」

 
シャツに使われるメッシュ生地には数種類あります。その主な区分けポイントは下記になります。
(1)メッシュ穴の構造:メッシュ穴がしっかり開いているのか、いわゆるダブルメッシュタイプとしてメッシュ穴が目立たないのか。メッシュ穴の大きさはどれくらいなのか。丸いメッシュ穴なのか、四角いのか、ダイヤ形なのか、リブ編みなのか、等々。見た目の好嫌にかかわる事柄ですが、このメッシュ穴の構造によって生地としての機能も変わってきます
(2)厚さ:とても薄いものから、ニット生地ぐらいの厚さのあるものまで様々です。薄いほど軽量になり通気性・速乾性に優れる傾向があります。厚みがあるほど秋冬時に保温効果が上がりますのでオールシーズン向けになります。
(3)伸縮性:必ずしも薄いほど伸びるわけではなく、厚みがあっても伸びる生地もあります。また、伸びるほど良いというわけでもありません。生地の固さ・腰があることで耐久性に優れる場合があります。
 
 

2008年6月24日(火曜日)
「まず単色シャツで考えてみる」

 
最近はコンビネーションシャツ、特注シャツのご注文が増えています。しかしその種類は十数種類あり、配色の組み合わせも考えると何億パターンにもなってしまいます。
すべてのパターンについて検討することは難しいでしょうから、最初は単色シャツで考えてみるのもひとつの方法です。単色シャツは飾りが無い分、シャツのメイン色はどれがよいか、マークの配色は何がよいか、といった基本中の基本を考えやすいです。この基本軸も決まっていないと、チーム内での話し合いもスムーズに進みません。
単色シャツで上手く考えることができれば、きっと自分たちのめざすデザインの本質をつかんでいるでしょうから、あとはコンビネーションシャツや特注シャツに展開・応用してゆくことも簡単になると思います。
 
 

2008年6月3日(火曜日)
「ゆったりシルエット、タイトな着こなし」

 
シャツは、ゆったり着こなせるルーズシルエットが人気です。2000年頃からメジャーリーグの影響で需要が出始め、今では主流になりました。ゆったりしたシルエットは、人を大きく力強く見させる視覚的な効果があります。
反対に、身体にぴったりしたシルエットのシャツはどんどん消えてゆきました。けれど、どうも、ここ1〜2年にかぎっては需要が伸びている、メーカもラインナップを再検討し始めているように観察されます。
タイトなシャツの人気が復活してきた理由は主に4つ考えられます。(1)ゆったりシルエットは動きやすいというが、逆にだぶついて動きづらいという場合もある。たとえ今までよりワンサイズ小さいサイズを着用着しても。(2)動きやすさの観点と同様に、だぶつき感が人によっては着こなしのだらしなさに見えてしまう。(3)ファッション全般の流れとして、細く見えるスタイルの方が人気が出ている。(4)野球やスポーツ全般にとって、おおむねパワーの印象が大切だとしても、近年の傾向としては必ずしも最優先されていない。むしろスマートさやスピードの評価軸の方に重きがおかれている。
 
 

2008年4月22日(火曜日)
「シャツの立衿」

 
野球ユニフォーム・シャツには立衿を付けることができます。学生野球のユニフォームではまれに見かけます。立衿が付くと、一般のカジュアルウェアでもそうですが、品位あるデザイン、フォーマルな雰囲気になります
最近ラインナップされているセカンダリィシャツを見てみると、衿ジャージ付きタイプが増えているように観察されます。立衿とはやや趣がことなりますが、どこか似通った方向性も感じます。
 
 

2008年4月17日(木曜日)
「2ボタンシャツ」

 
2ボタンシャツは、定番品としてはほとんどラインナップされなくなりました(練習用シャツやセカンダリィシャツをのぞく)。
2ボタンシャツは、かぶって着るから着やすいというアピールをされることがありますが、かぶって着る方がかえって抵抗を感じる人も少なくありません。特に野球ユニフォームの場合は、マークが付くので幾分かゴワゴワ感も増します。
2ボタンシャツの機能的な利点は、ヘッドスライディングをした時に土砂が入りづらいことです。ただシャツとパンツの間から、あるいはメッシュ素材の時はメッシュ穴から土砂が入ってしまうので、あまり意味はないんですが。前開き部がないので隙間風が入りづらいのは冬場に若干ありがたいかもしれません。
最後に見た目。プルオーヴァスタイル(かぶって着る)というのは、どうもTシャツ的な見た目に近づきます。ボタンダウンシャツ(前開きシャツ)のもつフォーマル感から遠ざかってしまうのです。野球ユニフォームには、スポーティさとともにフォーマル感も求められることが多いので、2ボタンシャツの人気・需要が低迷しているのかなと思います。
 
 

2008年4月14日(月曜日)
「シャツの種類はまだ増える!?」

 
草野球向けのシャツ種類・型番は現在、各メーカ毎に15〜20種類ぐらいとなっています。この種類数はもう増えないのではないか、という観測・予想があります。年毎にデザインの入替はあっても、メーカのかかえることができる在庫数が限界に達しているというわけです。
しかし反対に、あと10〜20種類程度は増えるのではないか、という予想もあります。
理由のひとつは、プロ球団の動向です。各球団が年々オリジナル・シャツを採用しており、また交流戦等の記念試合のために特別なシャツを設けることもあるからです。これらに全て対応しようとすると、当然、シャツのラインナップは増えてゆきます。
もうひとつはメーカ間の競争です。たとえば15種類のシャツしか選べないメーカよりも、30種類選べるメーカの方が注文を多く取れる可能性は高いです。経営的に難しくても、そこはなんとか工夫して、早くラインナップを増やした方が最終的には利益につながる可能性があります。
最後に、15種類前後だと、各チームに合ったシャツの候補が実質的には1〜3つぐらいしか無いように観察されます。15種類から絞って絞って1〜3種類になるのではなく、残りの12種類以上はそもそも眼中にないのです。つまりこの3種類の中から選べと言われている状況とさして変わりないのです。ですから、ラインナップとしては30種類前後=実質的な比較対象3〜6種類が必要だと言えます。
 
 

2008年3月27日(木曜日)
「黒シャツは暑いが人気」

 
ニットシャツに負けず劣らず、暑いと言われるのが黒色シャツです。黒色は光=熱エナジィを吸収するので、とくに夏の炎天下では相当な体温上昇をまねきます。たとえメッシュ素材の黒色シャツでも辛いものがあります。黒シャツを採用していたチーム様が、次に作り変える時、黒シャツを採用しなくなるというのはしばしば聞く話です。
しかし黒ベースのシャツを採用するチームは毎年35%以上。多い年では50%近くになります。黒のデザイン人気、おそるべし。
 
 

2008年3月26日(水曜日)
「ニットシャツの需要」

 
日本ではニットシャツの需要が年々減っています。もともと多くの地域が温暖で多湿な気候なうえ、近年温暖化が進んでいるため、ニットシャツは暑くて着ていられない期間が増えています。学生野球の練習シャツはニットが圧倒的に多かったのですが、最近ではメッシュが逆転しています。
また秋冬の冷え込む時期には、優れた保温機能をそなえたアンダーシャツ等によってメッシュシャツのデメリットを補えます。秋冬用にわざわざニットシャツを用意するのは一部のプロ球団ぐらいです。
他方、アメリカ・メジャーリーグ球団はほとんどすべてニットシャツです。TV中継等で見て欲しいなあという草野球チーム様が毎年おられます。ただ、やはりアメリカと日本では気候がちがいますので、ニット素材おすすめはできません。メッシュ穴の目立たないメッシュシャツを採用する方がよいと思います。
では、生地が薄いニットシャツならどうか、という解決案が浮かんできます。メッシュ素材には及ばなくても暑さ対策になるのではという訳です。一部のメーカではそうした方向性も探っていますが、薄いニット生地というのは耐久性や伸縮性に問題が出てきてしまうようで、なかなか開発が進んでいません。
 
 

2008年3月19日(水曜日)
「ノースリーヴシャツ」

 
ノースリーヴシャツは、ほとんど需要がありません。100チームのうち1チームあるかどうかの割合です。九州や沖縄などの暖かな地域でも流行っていません。薄手のセカンダリィシャツの方が人気が高いです。
暑さ対策として機能しているかどうかというよりも、袖が無いというスタイル自体、好みが分かれるようです。二の腕に相当の自信がないと、なかなか好んで選ばれるスタイルではないと言えます。一般に、ユニフォーム・シャツは袖があった方が厳つく見える傾向があります。  
 

2008年2月27日(水曜日)
「コンビネーションシャツの在庫課題」

 
コンビネーションシャツ(切替シャツとも言う)は近年、需要・割合を増やしています。けれど草野球に対しては、そろそろ拡大基調もおわりかなと推測しています。
そのサインは、メーカがコンビネーションシャツの種類・型番を増やすことに抵抗を感じ始めていることに現れています。
草野球ユニフォームではメンバーの追加加入があります。いわゆる追加注文に対応するためには、一度ラインナップに取り入れたシャツを簡単に廃番にする訳にはゆきません。
しかし、シャツの種類・型番が増えると、メーカのかかえる在庫量は増えてしまいます。おそらく現在のメーカは、単色シャツとストライプシャツしかなかった時代と比べて、5倍以上のシャツ在庫をかかえていると思われます。野球人気はまだまだ健在ですが、競技人口が爆発的に増えてはいません。なのにシャツの在庫量が数倍になっている状況で、さらにラインナップを増やすことは、大きな経営問題になりえます。
新しいシャツの種類・型番が増えなければ、お客様の飽きも生まれますから、コンビネーションシャツの人気・需要も落ち着くと思われます。もちろん、新モデルがまったく登場しないということはありえませんが、同時に、廃番になるシャツも毎年すこしずつ出てくるでしょう。つまりプラス・マイナス・ゼロの需要が見込まれます。
他方、プロ球団はコンビネーションシャツの採用を増やし続けています。ブランド戦略を重視するプロ球団では、今後も独自のコンビネーションシャツを考案してゆくと思われます。
そこで再び課題。「このプロ球団の新しいユニフォーム、かっこいいなぁ!」と思った草野球チームの需要に対し、迂闊にラインナップを増やせない状況で、メーカはどうこたえてゆけばよいでしょうか? 今後の5〜10年を占うクエスチョンです。
 
 

2008年2月8日(金曜日)
「オーソドックスがいいじゃないか」

 
単色シャツは年々、人気・需要が減っています。ですが、もう下げ止まったかなという印象です。どんなに少なくても約25%チームが単色シャツだと観察されます。
また近年、メーカが主催している、どんなデザインでも統一価格のスペシャルセット(レワードValueSetやデサントQuick100等)が登場していますが、その中でも単色シャツの需要はしっかりあります。つまり価格ではなくデザインで選ばれているのです。
 
 

2008年1月16日(水曜日)
「セカンダリィシャツはメインシャツになるか?」

 
セカンダリィシャツと呼ばれるアイテムがここ2〜3年でずいぶん伸びました。元は片胸マークだけを付けて練習やアップに使われていたものです。アンダーシャツは着ません。ですが最近では、背番号も付けてメインのユニフォーム・シャツとして採用する草野球チーム様も増えています。金額・価格面での手軽さが好評です。
さてこのセカンダリィシャツですが、機能面から考えて、メイン・シャツとなるでしょうか? 実際そうしているチーム様がいる以上「なる」が答えです。
ただ注意点が2点あります。(1)セカンダリィシャツは、丸首やV首などで構成されることが多いです。品番によっては立衿が付いています。中にアンダーシャツを着ると、衿周りを窮屈に感じられる場合もあります。通常の2ボタンシャツの感覚で着用するのは注意です。
(2)セカンダリィシャツは薄い素材で作られていることがほとんどです。一般的なユニフォーム・シャツと比べると、耐久性の面ではやはり劣ります。5年以上の着用を計画するならば、通常のシャツがおすすめです。

 
 
トップページ   >   製品   >   野球ユニフォーム   >   はじめての野球ユニフォーム作り   >   シャツ編



販売条件やご注意点
Copyright (C) 2001-2013 unifo corporation All rights reserved