2012年3月30日(金曜日) 「工場は別々」 ウェアそれぞれ(シャツ、パンツ、キャップ、アンダーシャツ、ベルト、ソックス)を作る工場は、別々であることが多いです。マーク加工もまた別の工場であることがほとんどです。それぞれ必要とされる道具・機械・技術・素材が異なるからです。 工場が別々であることによって、ユーザに生じるデメリットとしては、(1)工場を行き来して製造されるアイテムは即日製造・出荷はできない、(2)用いる素材が別々であることがあり、カラー選択肢が限られてくる、といった点です。特にシャツとキャップでは、採用できる素材にちがいがあることもあるので、注意が必要です。 2010年3月26日(金曜日) 「候補15スタイル以下」 野球ユニフォーム作りは、デザインでいろいろと考えることが楽しみのひとつですが、やはりあまりにも候補が多すぎてもいけません。候補ができれば10スタイル以上は欲しいところですが、15スタイル以下でもあって欲しいものです。16スタイル以上になると、その中からずばり1点を採用デザインとして挙げることはできず、まず3〜7スタイルぐらいに絞ってから、もう一度決戦投票といった流れになります。15スタイルぐらいまででしたら、ずばっと1スタイルに決めることがぎりぎりできる上限かなと思います。 2010年3月17日(水曜日) 「価格、品質、ブランド力、自由度、納期」 野球ユニフォームを作るメーカはいろいろありますが、それを分類・分析する軸としては「価格」「品質」「ブランド力」「自由度」「納期」の5つがあると思います。 他メーカ・業界標準と比べて、商品価格が高いか安いか。品質は優れているか劣るか。ブランド力はあるか低いか。デザインの自由度は高いかどうか。納期が早いかあるいは安定しているか。 2010年3月2日(火曜日) 「マネージャだけ別仕様」 チームでご注文・制作する際に、マネージャ用のシャツあるいはキャップを作りたいというご要望が少なからず存在します。基本的には対応可能です。その際に、選手とはちがった仕様にすることもできます。たいていマネージャは女性の方なので、女性らしい色づかいのウェアやマークに変更・アレンジすると、きっとマネージャさんが喜ぶと思います。 2010年2月25日(木曜日) 「平均16人」 草野球チームの平均人数は約16人です。試合や練習に集まれる人数、試合に出る9人と交代選手、あるいは人としての集団人数として適当な数字なのかもしれません。 野球ユニフォームを作るメーカ、売る販売店としては、この1チーム=16人=16着を前提として、いろいろな物事を構成してゆきます。ですから、1チームで9着以上は絶対ですが、実は20着ぐらいまででしたら普通のことなのです。20着を超えてくると、2チームの扱いとして生産スケジュールを組んだりします。 2010年2月9日(火曜日) 「単品で買えるか」 最初にユニフォームを作った時に、たとえば、シャツ・パンツ・キャップ・半袖アンダーシャツの4点で申込・購入したとします。そして後々、「マネージャ用のシャツだけ欲しい」「帽子をなくしてしまったので帽子だけ欲しい」「寒くなってきたので長袖アンダーシャツだけ欲しい」といった要望が出てきたとします。つまり単品単位での購入に対応可能かどうかと言うと、基本的には対応可能です。追加分に関しては、セット点数をくずすことも基本的にはできます。 ただし、最初の商品点数よりも減ると、割引率・お得度が変わってくる場合もあります。それはケース・バイ・ケースです。 2009年11月25日(水曜日) 「見本品を作りたい」 野球ユニフォームは、チーム毎のオーダ品のため、実際にどう仕上がってくるかということに不安があるものです。そこで先に1着だけ見本品を作りたいという要望が出てきます。メーカ・販売店によっては対応可能です。もちろん実費はかかりますし、チーム分を作るよりも割増にはなります(大量生産の原理が働かないため)。 しかし、メーカ・販売店からすると、わざわざそのチームのための見本品を作る必要性が本当にあるのかどうかは疑問です(単に面倒がっているだけかもしれませんが)。品質をたしかめたいのならば、そのチームのロゴが入っていない普通のサンプル品で済むわけです。サイズを合わせるためならサイズサンプル。ロゴの仕上がりを見たいなら画像イメージで十分と言えます。たしかに実際に仕上がったものを着てみて、はじめて分かることもありますが、何を不安に思っているのか、それをひとつずつ明確にすれば、事前にクリアできることも多いです。そうすることが最終的にユーザ自身のメリットになることも多いです。 2009年9月11日(金曜日) 「少年野球ユニフォームの条件」 少年野球のユニフォームに望ましい条件は何でしょうか。まずは、追加分にも対応できるように、できるだけ製品として継続性・安定性のあるものを選ぶこと。少々変わったデザインだったりカラーだったりすると、廃番になりやすく追加制作の時に困ってしまいます。関連して、値段が安いからといってセカンダリィシャツをベースにすると、これらは年毎の入れ替えがはげしいですから、かえって高くついてしまいます。そうすると、無難なのは無地のシャツ・パンツにすることですが、ここで何か工夫は欲しいものです。ライン加工やマーキングに他のチームにはない特徴を与えるのがよいかもしれません。 値段・費用が高くないことも、成長の早い子供たち=作りかえの必要性が高い少年野球にとってはもちろん大切。無地のシャツ・パンツを選んでおけば、必然的に値段はおさえられます。あまりにもこだわったマーキングにしなければ、この点でも大丈夫と言えます。 2009年8月28日(金曜日) 「後から変えられないチーム名」 野球ユニフォームは数年に1回変えることができます。しかし、通常、チーム名を変更することはありません。もしこれからチームを立ち上げるという場合には、ユニフォーム以前にもっと重要なのがチーム名だと言えます。そして、もし余裕があれば、そのチーム名から生まれるであろう、いろいろなユニフォーム・パターンも考えてみてください。チーム名に「レッド」が入っていれば、今後ずっと、グリーン色をユニフォームに採用することはまずないでしょう。動物名が入っていれば、その動物をイメージするようなロゴ、あるいはワッペンを採用することになります。浮かんだデザインに、なんとなくしっくりこなければ、チーム名を変えるのは、今この立ち上げの瞬間にしかありません。 2009年8月10日(月曜日) 「追加注文に求めるもの」 新しいメンバーが加わったときに、当然ユニフォームを作るわけですが、その追加注文に求めるものは何でしょうか? デザインや仕様は、初回の時と同じ。変えることはありません。あと求めるものは「早さ」、できるだけ早く届けて欲しいということです。ユニフォームがなければ、新しいメンバーも試合に出られませんから、切実な事柄です。 ただ納期というのも、実はそれほど初回の時と変わりありません。もし初回の時に、特注・別注で4週間かかってしたとしたら、追加注文でも(たとえ1着でも)4週間かかってしまいます。追加注文のことまで考える必要はないのかもしれませんが、納期も仕様の一部だと考えてみて、早い納期にこだわってみるのもよいかもしれません。 2009年6月26日(金曜日) 「機能1:デザイン4:価格5」 野球ユニフォーム作りの全体を考えた時に、機能・デザイン・価格の3つのポイントがあるとします。ほとんどのチームにとってはおおむね機能1:デザイン4:価格5ぐらいの重要性・優先度だと観察されます。たしかに、この機能が欲しい、このデザインじゃなきゃいやだという選手がいらっしゃいますが、チーム全体で見ればこれくらいの総意になります。 さて、制作幹事にとって大事なのは、機能性で押してもチームを説得・納得させることができないという点です。デザインと価格のバランスがまずは大事です。 しかし、もっと大事なのは、この3点以外にもユニフォーム作りはいろいろとかかわってきているのに、意外とこの3点しかチームの関心がないという点です。どういうことかと言うと、納期がどれくらいかかるとか、支払方法がどうなっているかとか、打ち合わせがしやすいお店かどうか、といった制作の実務の面は、ほとんどのメンバーにとっては(少なくとも当初は)無関心なわけです。しかし、いざ作るとなると、その実務面もたいへん重要になってきます。 実務面をいったん無視できるのならば、まずは機能・デザイン・価格の3つにしぼってチーム内で話し合うのがよいでしょう。それと同時に、ところどころで、きちんと実務面も話しておくことが、実際の制作にかかった時にスムースに行きます。 2009年6月3日(水曜日) 「女子用ユニフォーム」 女子用ユニフォームは、そもそも展開しているメーカとそうでないメーカがあります。やはり男女では需要の差、ブランドの差があるのです。 チーム全体が女子だということになれば、みんなでそろって、女子用デザイン(衿付きシャツやショートパンツ等)にするのもよいでしょう。 チーム内で数人のメンバーのみ女子の場合はどうするべきか。厳しい大会ルールでは、選手はすべて同一デザインと定められていますので、女子の選手でも、ほかの男子の選手と同じデザインにしなければいけません。特にそういった制限がなければ、女子選手のみ衿付きシャツ等の特別デザインにしてもよいと思います。 女子の選手が、男性用ユニフォームを転用すると、サイズの問題が出てきます。男性の一番小さいSサイズでも、女性にとってはLサイズ、Oサイズに相当する大きさなので、着用できるケースが少ないです。特注・別寸で対応するか、あるいは同じデザインのジュニア用を転用するか、というケースが多いです。なお、帽子サイズについては、それほど問題にはなりません。人間の頭の大きさは、女性でも男性でも(あるいは子供でも)、それほど大きくはちがわないので、ほとんどの場合、通常の展開サイズで対応できます。 2009年6月1日(月曜日) 「需要一段落の6月」 6月は野球ユニフォーム作りが一段落している時期だと言えます。草野球の開幕シーズン、学生野球の新入生用、そして追加メンバー分の制作という春の三大需要が、ほぼ納品済みになっているからです。 ここからユニフォームを作ろうというチームは、すこし先になりますが夏や秋の新しい大会を見据えたチームだと言えます。急いでいない分、じっくりと検討でき、余裕をもって実際の発注にのぞめるというメリットがあります。また、野球ユニフォームには、一般のカジュアルウェアとちがって、秋物・冬物といったアイテムがほとんど存在しません(コート類は別格)。3月の段階でユニフォームを作っても、6月以降に作っても、選べるデザインや価格ではほとんどちがいがないのです。 2009年5月11日(月曜日) 「応援用グッズには向かないかも」 野球ユニフォームは基本的にプレイヤ(監督等も含めた試合出場者と控え)が着るものですが、プロから草野球、少年野球まで見てみると、意外とグラウンド外の応援する人たちも着ています。ユニフォームのシャツやキャップそのものをずばりを着用することもあれば、応援用に特別に作ったキャップやTシャツを着ることもあります。しかしその応援用というのは、あくまでも、元はプレイヤ向けのアイテムであって、応援用として着るにはいくつか不備等が出てきます。たとえば、シャツやアンダーシャツはパンツにしっかりしまうために丈が長く作られていますが、これが応援用となると丈が長すぎるといったことにもなります。野球を楽しむという観点からは、プレイヤにとってだけでなく、応援者のことも考えたアイテムを作ってゆくのも良いのかなと思います(別々に作ると余計に開発費用がかかって、値段アップになってしまうかもしれませんが)。 2009年2月2日(月曜日) 「裏メニューの存在」 カタログには記載されていなくても、実は存在するアイテム、実は製造できるアイテムやカラーというものがあります。もちろん、あれもこれもできるわけではなく、本当に極限られたケースについて当てはまります。料理屋さんの裏メニューのようなもので、常連さん(=販売店)なら知っています。しかし頼める人(=販売店)が限られている場合もあります。気になるアイテムがあれば、「できなさそうだけど、聞いてみるだけ聞いてみるか」という軽い気持ちで、遠慮せずに販売店に聞いてみるとよいでしょう(なおメーカに直接たずねても公式的な答え=「カタログに記載されていないことはできません」がかえってきます)。 2008年12月15日(月曜日) 「特注の廃番なし!?」 野球ユニフォームは追加メンバーが発生するために、数年にわたって同じ仕様への需要が見込まれます。しかしメーカとしては、いつまでも同じ商品をラインナップしているわけにもゆきません。デザインが廃れてしまったり、あるいは素材が改良・向上したり、ラインナップが増えすぎたりと理由はいろいろですが、どこかで製品を入替える、後継商品を出す必要があります。逆に言えば、商品が廃番となってしまい、追加注文ができなくなるという可能性・不安があるのです。 ときに「特注に廃番なし」と言われることがあります。はじめから特注で作っておけば、製品入替の可能性がなく、いつまでも追加注文ができるというわけです。これはほとんどのケースで当てはまります。しかし極まれに、たとえ特注でも同じ仕様で作れなくなります(確率としては100チームに1チームあるいかないかぐらいですが)。とくに素材変更・廃番があるときがそうです。 2008年11月14日(金曜日) 「毎週同じでいいの?」 毎日同じ服を着る人はそうはいません。しかし草野球チームはたいてい同じユニフォームをずっと着ることがほとんどです。試合は多くても毎週1回ぐらいのペースですから、ユニフォームは2着も3着も必要ありません。1着あれば十分です。 しかしあと1着別のシャツがあれば、週替わりでデザインを変えることができます。プロ球団のホーム/ロードのようなものです。着るものを変えることはもしかすると気分転換、士気の向上に役立つかもしれません。おそらくは購入・所有する価格がネックなのでしょうが、そのメリットを考えてみるのもよいと思います。最近では低価格のセカンダリィシャツも充実しているのでそれを使ってみるのもよいと思います。 2008年11月12日(水曜日) 「日光による劣化」 日光のちからというのは衣服にとって馬鹿にできません。野球ユニフォームにとっても然りです。日光をあびつづけると、いわゆる日焼けが起こり、色があせたり繊維が傷んできたりします。マークについても同様です(むしろウェア本体より影響が出やすい)。もちろん各メーカもそのことは重々承知していますので、素材にある程度の防御をほどこしますが、できるだけ陽に当てないことは、ユニフォームを長持ちさせるコツのひとつです。 2008年11月10日(月曜日) 「追加注文できます」 野球ユニフォーム作りでは、追加ご注文が生じること、つまりメンバーが増えたのでもう1着作ること、というのは極当たり前にでてきます。しかしお客様からはときどき「(そもそも)追加ご注文は可能ですか?」というご質問をいただくことがあります。どうして当たり前のことを疑問に思うのだろうと不思議でしたが、もしかすると、過去に追加制作で苦い経験をされているのかもしれません(たとえば初回の仕様をお店が控えていなかったり)。 最近はデジタル化が進んでいますので、記録作業は紙媒体だった時代よりも格段に進んでいます。初回の制作データは普通、残っているものですので、ご安心ください。 ただし年度が変わる時は注意が必要です。どうしても、商品入替のために、廃番となった=対応できないデザインや素材というものが出てくる場合があります。いくら仕様書が残っていても、こればかりはお客様のご理解・ご協力を得なければなりません。 2008年10月29日(水曜日) 「デザインに地域性あり」 地域によって野球ユニフォームのデザインの好みにはちがい・傾向があります。ここで言うデザインは見た目です。メッシュシャツが南では多くて、ニットシャツが北では増える傾向にあるといったものとはまた別です。おそらくどのメーカも販売店も系統だって把握していませんが、確実に存在します。一例を挙げると、ストライプの需要が東北では他の地域よりも多いです。草野球が盛んな地域ほど、シャツ色でブラックやネイビーの占める割合が少ないです。 どうしてそうした差が生まれるかと言うと、ひとつはその地域で応援されている・支持されているプロ球団や有名高校の影響です。親しみのあるユニフォーム・デザインに自然と好みが近づくのかなと思います。もうひとつは、草野球チームの密度です。数多くのチームが集まれば似たようなデザインのチームにかち合ってしまう確率も増えますが、それを見越して他チームにはないデザインを求める傾向が強まります。その傾向が一定の方向性をもつと地域性が生まれるようです。 2008年9月24日(水曜日) 「プロ球団グッズのヴァリエイション」 野球ユニフォーム作りにおいては、しばしばプロ球団ユニフォームを参照しますが、そのグッズにはさまざまなヴァリエイションがあります。ホーム用、ビジタ用のほかに、オルタネイト用・記念日用もあれば、廉価版のアレンジ物、応援用の特別なデザインなど、1球団の現役モデルに関しても十数種類あります。なかにはプロ仕様とうたっているのに、ところどころ本物とちがっているモデルもあったりします(素材、ライン幅、番号書体、マーク位置などなど)。 たいせつなのは、プロ球団のユニフォームがどうあるかではなく、その本質・精神を自分たちのユニフォームに活かせるかどうか、です。基本的にはプロ球団のデザインをもとにしたが、いろいろと検討した結果、ところどころ変更した箇所が出てきてもよいと思います。 2008年9月1日(月曜日) 「ユニフォームの寿命」 ユニフォームの寿命・耐用年数はどれくらいでしょうか? 買い換えるサイクルでは最短2年。物が傷んだというよりも、新しいデザインが登場したので、変えたくなったというものです。近年では3〜4年経つと、ずいぶんデザインの傾向が変わるので、そういうこともあるのかなという印象です。 使いこんで使いこんで、もうどうにも着られなくなったというケースは、10年以上かかるようです。10年も経つと、初期のメンバーと新しく参加したメンバーとで購入する時期がちがうので、少々色あせたユニフォームとピカピカのユニフォームが入り混じります。 もともとの品質レベルや各選手の使い方にもよりますが、もうそろそろ草臥れてきたかなというのは5〜7年を要するようです。毎月500円ずつ積み立てれば、次のユニフォーム代が十分貯まります。 2008年8月25日(月曜日) 「野球用でないとダメなのか」 アンダーシャツやベルト、ソックスなどは、野球用ではなく、その他のスポーツウェア(場合によってはカジュアルウェア)でも代用が効きます。吸汗速乾性や耐久性などの機能面で問題なければ、手元にあるウェアでもかまいません。ルール上はメンバーが同じデザインのものを着用する必要性がありますが、シャツやキャップ、パンツとはちがって、それほど規制は厳しくありません。 2008年8月21日(木曜日) 「ユニフォームの範囲」 一口に「野球ユニフォーム」と言っても、使う人や状況によって、それが表す範囲は変わってきます。 一番狭い意味では、シャツとパンツを指します。これにキャップを加えた3点をユニフォームと呼ぶこともあれば、さらにアンダーシャツ、ベルト、ストッキング、ソックスまでを加えてユニフォームと呼ぶ場合もあります。身に着けるという観点からはスパイクやリストバンド等も含まれるかもしれませんが、これはグッズとしてユニフォームとは区別される場合も多いです。 2008年7月9日(水曜日) 「リストバンドとスパイク」 リストバンドとスパイクは一般的に、野球ユニフォームには含めません。ただ実際の着用シーンを見てみると、この2つのアイテムはコーディネイトとして無視できないのかなとも思います。意外と目立つんですよね。(あとはグラヴも) リストバンドとスパイクのカラーは、チームである程度の規制・条件を設けられるようですが、個々の選手の好き好きという面が大きいようです。チームカラーとはまったく関係なく、レッドやピンクやグリーンなども好まれています。こうなると、やはりユニフォーム=「皆で統一して着用するもの」とはちがうのかなと思います。 2008年5月8日(木曜日) 「分かりやすいスペシャルセット」 2001年頃より『レワード・バリューセット』や『デサント・クイック100』などのスペシャルセットが販売されています。 スペシャルセットの特徴は、 1.限られたウェアとマークの組み合わせから選ぶ 2.デザインにかかわらず同一価格である 3.納期が約3〜4週間と安定している の3点だと思います。 これら3点に共通するのは「分かりやすさ」です。デザインが自由過ぎないところがかえって考えやすい。使われるウェアやマークの種類が定まるから価格を明示しやすい。需要の目安がつきやすいから製造工程を組みやすい。 スペシャルセットはしばしば安さがアピールされますが、根底にある革命的な要素はもっと別のものだと思います。 2008年2月26日(火曜日) 「定番品と特注品」 野球ユニフォームは、基本的にチーム様毎の受注生産品ですが、制作打合せの中では「定番品」または「既製品」という用語が出てきます。 この「定番品」とは、いろいろなチーム様からよくご注文をいただくので、メーカが常時、一定の在庫を持っているウェアで、マーク加工の入っていない物という意味です。常時在庫をもつ=大量生産されるアイテムなので、価格もおさえてあります。 もちろん定番品とは言っても、好みのライン加工を付け加えたり、それぞれのチーム名や背番号をマーク加工するのが普通です。そうなると、もうそのチーム様しか使えなくなる訳ですから、最終的には受注生産品としてお客様に引渡すことになります。 定番品と対比される用語としては「特注品」または「別注品」「オーダ品」「サイズ別注」等があります。「特注品」は、制作することは可能だが、メーカは定量在庫をもたず、その都度生産するウェアのことです。カラーやデザイン、素材やサイズ等がかなり自由に選べます。これらはもちろん、ライン加工やマーク加工の有無にかかわらず受注生産品に該当します。また定番品に比べて、納期・金額ともにある程度かかります。 2008年2月25日(月曜日) 「デザイン、機能、価格、納期」 野球ユニフォームのもつ要素を4つに絞ってまとめてみると、デザイン・機能・価格・納期と見ることができます(この他の見方ももちろんあります)。 デザインは、狭い意味でのデザイン、つまり見た目です。カラーや形など好みの事柄ですが、ほとんどの人が共通してもつ印象というものもあります。言葉にはしにくい質感などもデザインに入ります。 機能は、プレイを向上させる/低下させる要素(軽量性、伸縮性、吸汗・速乾性等)や、物としての耐久性・防汚性などです。 価格は、金額そのもの。安いに越したことはありませんが、他の要素のレベルとも大きくかかわるところです。 納期は、注文から納品までにかかる日数です。野球ユニフォームは受注生産ですから最短でも約2週間はかかりますが、他の要素によっては+1〜3週間かかります。時期の影響も大きいです(春は混み、冬は早い)。 2008年1月22日(火曜日) 「素材感の軸」 ウェアやマークの素材感にはおもに4つあると思います。 (1)光沢感:光をどれだけ、どんなふうに反射するかどうか。たとえば、キラキラ輝いているか、つやがあるかどうか、光を吸収するかどうか。 (2)生地目:表面に飾り目や機能的な穴があるかどうか。たとえば、生地目のあるものとしてはメッシュ地やクロス地、リブ編。反対に、生地目が無いもの、目立たないものとしてニット地や天竺編。 (3)厚み:物の厚みは、手に取らないと分からないようで、案外と、離れていても小さな凹凸感さえも伝わってきます。 (4)透け:厚みや色とも関わりますが別物。黒は透けませんが厚い時も薄い時もあります。下の色を通さない白色もあります。 2008年1月7日(月曜日) 「シャツ・パンツ・キャップ」 野球ユニフォーム作りを考える上で、やはり基本は、シャツ・パンツ・キャップだと思います。 狭い意味でのユニフォームは、シャツとパンツだけを指すこともありますが、コーディネイトやチームカラーを考える上ではキャップは絶対に外せません。 基本がこの3点だからと言って、もちろん、作り替える時に3点全部を変える必要はありません。今回はシャツだけ買い換える、それでOKです。ですが、ユニフォーム全体(とりわけシャツ・パンツ・キャップの3点)を考えつつ、野球ユニフォーム作りを行っていただきたいです。 2007年12月3日(月曜日) 「4つの基本要素」 野球ユニフォームを作るにあたって「この4つを定めると、スムーズに作れるよ」というポイントがあります。スタッフもお客様の情報を把握・整理するときに使います。 先に4つの要素を挙げておくと「予算」「必要なウェア」「チームカラー」「納期」です。 まず「予算」ですが、「できれば1着\15,000で買いたい、出せでも\18,000まで」という幅を考えてください。理想価格と上限価格を定めていただいたたいのです。 ときどき「なにがいくらで売っているのかなぁ」=「価格はいくら?」と探す方がおられますが、そうすると果てしなく調べまわる必要が出てきます。 それよりも「予算」は、ほぼまちがいなく、出せる範囲が決まっているはずです。チーム事情・家計事情から、メンバー様の同意を得られる金額がありますので、それを事前に把握しておいてください。 予算が定まると、当社からも「こういったデザインが作れます」「予算都合でここを削ってみませんか」というご提案がしやすいです。 「価格」と密接な関係にあるのが「必要なウェア」です。ユニフォーム一式をそろえる必要があるのか、シャツだけ作り直すのか、では数千円以上ちがってきます。当然、買うウェア数が少ないほど金額をおさえられます。 「そろそろユニフォームを作り替えたいなあ!」という幹事様は、ウェア点数をしぼってください。たとえば「今回はシャツとキャップだけを作り替える」という方針です。やはり金額・出費が少ないほど、メンバー様の同意を得やすいです。 「チームカラー」は、チームの由来・伝統があるので、基本的には大丈夫だと思います。ただ、実際に打ち合わせてみると、きっちり決まっていないことも少なくありません。これもできるだけ事前に定めておいてください。ブラック系なのかレッド系なのかではもちろん全く異なりますが、「ネイビー*レッド」なのか「ネイビー*オレンジ」なのかでもちがいます。 最後に「納期」ですが、野球ユニフォームはお客様チーム毎の受注生産品ですので、最低でも3週間をみてください。打ち合わせ期間を含めると、4〜6週間あると余裕がもてます。 また毎年、春の開幕期(2〜5月)はご注文が混み合い、納品に時間がかかる場合があります。反対にオフシーズン(10〜12月)では、約10〜14日でお届けできる場合もあります。 野球ユニフォーム作りは、こだわり始めると、どんどん話がふくらんでゆきます。ですから早め早めのお問い合わせをお願いしたいです。 |