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はじめての野球ユニフォーム作り
〜スピリットをかたちにする〜

2009年10月



(2009年10月いっぱいは、番外編としてコートを取り扱っています)
 
2009年10月30日(金曜日)
「自分用にまずは作っちゃう」

 
チームでコートをそろえるのは今、予算的に厳しいというところが多いと思います。しかし自分個人としては欲しい。そういう時もあるものです。秋冬になれば寒さは増しますから、練習やアップ時に防寒具をまといたいと思うことは自然な希望です。そこで、自分専用のコートをまずは作ってしまう、それもありだと思います。チームの正式なコートではないにせよ、チームのロゴマークを入れたってよいと思います。あくまでも自分用だが、チームに愛着があるのでロゴを入れたい。そんな風にチームのメンバーに事前のことわりを入れておけば、通らない話ではないと思います。もしかすると数人のメンバーが加わってくれるかもしれません。公式グッズではないが、1回きりの特別企画アイテム。ユニフォームは絶対にチーム共通ですが、草野球のコートはある程度融通がきかせられるように思えます。
 
 

2009年10月29日(木曜日)
「コートもよりシャープに」

 
野球ユニフォームの世界では、デザインにシャープ感、あるいはスタイリッシュさを求めているという傾向があります。ワイドストライプがだいぶ廃れてしまいピンストライプが主流になっていること、脚が長く見えるストレートパンツの需要が高まっていること等にそれを見ることができます。野球コートでもやはり同じような傾向が強まっています。切替パーツやパイピングをほどこしたり、衿やファスナまで工夫をこらしたり、シルエットを細めに改めたり、あるいは胸マークがシンプルに片胸主体になっている等、いろいろな箇所での方向性がシャープ感を強める方向へ変わっています。チームに長く愛されるコートを作るヒントがあると思います。
 
 

2009年10月28日(水曜日)
「革よりウィンド」

 
コート本体の素材にはいくつかありますが、最近はウィンドブレーカ風の生地が主流となりました。以前であれば、合成皮革やそれを模した素材も人気がありましたが、次第にそのラインナップは減っています。コート素材は年々進化していますが、より優れた機能性(防風・撥水・保温・軽量・伸縮等)を求めると、皮革の方向性には限界があり、ウィンドブレーカ系統の方が広い可能性を持っているからです。コストの面でもウィンドブレーカ系統に軍配が上がります。
もちろん世の中には、皮革の風合いを好むという傾向・需要がまったく無いわけではなく、そうした方向をとらえたコートもぜひ欲しいところです。コートは風合いも大切。ウィンドブレーカ系統では決して出せない風合いがあります(その反対もまた然りですが)。
 
 

2009年10月27日(火曜日)
「金糸・銀糸がさらに映える」

 
コートは威厳や豪華さが大事。マークで金糸・銀糸を使うとその方向性を強められます。ユニフォームよりもコートの方が、金糸・銀糸を採用するチームが若干多いかなという傾向が見られます。金はイエローの代わり、銀はホワイトやグレーの代わりをつとめることができます。もととものチームカラーに金や銀が入っていなくても、コートのマークに部分的に採用するだけならかまわないと思います。
 
 

2009年10月26日(月曜日)
「肩身の狭いジュニア用」

 
ユニフォームでもそうですが、コートでも、ジュニア用の製品ラインナップは少ないです。大人用は10〜20種類ほどありますが、ジュニア用では5種類程度にとどまっています。しかし実は、少年野球チームというのはコートを作る・そろえる割合が非常に高いです。大人のチームですと10チーム中3チーム程度のところ、少年野球チームでは7〜8割近くになると思います。需要があるのに製品ラインナップが少ない。ちょっと肩身が狭すぎます。
 
 

2009年10月23日(金曜日)
「ロングコートとサーモパンツ」

 
しっかり防寒・保温したいとなると、上半身だけでなく脚までおおうようなコートが欲しいとなります。いわゆるロングコート、ベンチコートの出番です。しかし野球コートの世界ではほとんど見かけません(一般的なスポーツコートとしてはしっかり世の中に存在しているのですが)。けれど、とにかくそうした需要自体はあるわけです。そこで最近、人気の高まっているのがサーモパンツ、ウィンドブレーカパンツです。これならば既存のコートと組み合わせて使うことができます。ただし少々難点が。それはコートの素材ほどに、パンツ素材は種類が多くないということです。つまり着用してみると、上と下で素材がまったく同一にできないケースが出てきます。素材感が似ているものを合わせれば、それほど気にするほどのことでもありませんが。
 
 

2009年10月22日(木曜日)
「最近のコートはもこもこしていない」

 
最近のグランドコートは、一昔前とちがって、あまりもこもことしていません。いわゆる中綿を使わなくなってきたためです。それじゃあ寒くないかという疑問がわきますが、そうではありません。表地・中生地・裏地のそれぞれで新しい素材が開発されていて、保温力がアップしていたり、発熱機能が付いていたりします。中綿を補って余りある温かさです。
しかし、あの中綿のもこもこ感というのは、コートの威圧感・重厚感・高級感に一役買っていたところもありますから、少々さびしい感じもあります。そうした需要をとらえて、メーカによっては1つか2つほどラインナップに中綿モデルが残っていたります。
 
 

2009年10月21日(水曜日)
「短い打ち合わせ期間」

 
コートの打ち合わせの期間は、ユニフォームと比べると短くなる傾向があります。そもそも、ユニフォームとちがって、デザイン面でも金額面でも検討すべきパーツが少ないためです。また、すでに持っているユニフォーム・デザインから極端に離れるわけにはゆきませんから、自然とコートのあるべき姿が限られてきます。早いとほんの数日で決まってしまいます。もちろん、こだわってこだわってコートを作ることもできます。
 
 

2009年10月20日(火曜日)
「コートの納期はユニフォームと同じ」

 
コートの納期(正式発注から納品まで)は、ユニフォームと同じです。コート本体の在庫があって、マーク加工も混んでいなければ、最短2週間ほどで納品できます。余裕を見て3週間とっておけば大丈夫と思います。コート本体が特注・別注となると、やはり4〜5週間は必要になってきます。
しかしユニフォーム以上にコートの納期というのは重要とも言えます。数週間待ってしまうと、冬が深まったり、逆に春が来てしまったり、あるいはシーズン日程がおわってしまったりと、コートの活躍期間というのは限られているからです。
 
 

2009年10月19日(月曜日)
「衿がある」

 
グランドコートとユニフォームのシャツ、あるいはグランドコートとセカンドコートの、見た目の大きなちがいのひとつは、衿の有無だと思います。シャツの立衿、あるいはセカンドコートの衿というのは、ある意味で首周りにちょこんと付いているだけで、衿と呼べるほどのものではありません。それにたいしてグランドコートの衿はしっかり付いています。たとえるとTシャツとYシャツとの差です。衿の有無は根本的に、デザインの印象がもたらす方向性がちがうようにも思います。
 
 

2009年10月16日(金曜日)
「コートに圧着マークはできない」

 
コートに圧着マークを付けることはできません。理由は主に3つ。まず、コート生地に厚みがあること。コート素材そのものに厚みがあったり綿が入っていたり、シャツとちがって2層・3層になっていたりします。厚みがあると圧力をかけることの妨げになります。次に、コート表地が必ずしも熱に強くないこと。表地は防風・防水効果をもたせるためにビニール調・ウィンドブレーカ調になっていますが、圧着マークによって数分150度以上の熱にさらされると、生地が傷んだり溶けてしまったりします。また、表面がつるつるしているため、貼り付きにくいということもあります。極端な凹凸は貼り付けの妨げになりますが、繊維レベルでの微細な凹凸は糊付きを良くしてくれます。
(特殊な圧着マークに、限定されたコート素材では、圧着マークも可能な場合があります)
 
 

2009年10月15日(木曜日)
「片胸マークは小さくないか」

 
最近のコートでは片胸マークが主流となりましたが、やはり片胸だけあって面積が半分。小さく見えないかという疑問がわいてきます。大きく1文字(あるいは3文字ぐらいまで)でしたら、シャツの片胸マークと変わりませんから、十分迫力のある見栄えです。しかし筆記体などで横にチーム名をならべると、おおむね縦5cm*横15cm以内におさめるので、片胸マークとしても面積がとても小さいと言えます。迫力や力強さに欠ける、それは否定できません。けれど、コートというのは高級感や威厳というものも重要な要素です。そういう観点からしてみると、控え目なロゴマークというのは一役買っているところがあるのです。場合によっては、たとえ1文字マークでも縦横5cm以内におさめ、品良くちょこんと入れる方がよいこともあります。
 
 

2009年10月14日(水曜日)
「コートも黒紺赤青が中心」

 
定番コートの展開カラーは、ユニフォーム(のシャツ)同様、黒紺赤青が中心です。ユニフォームではホワイトやグレーもラインナップされていますが、コートでは少ないです。エンジやグリーン等もなくはないですが、ラインナップ全体からすると5%前後で、残念ながらほとんど選択の余地がありません。
では、チームカラーが黒紺赤青以外の時、コート本体のカラーはどうしたらよいでしょうか? 金額面で可能であれば、特注カラーにするのが一番です。次点としては、コート本体をホワイトとする。白はクセの少ないカラーですから、マークでばっちりチームカラーを目立たせれば大丈夫。最後に、チームのサブカラーが黒紺赤青であれば、それをコート本体のカラーとする。ただしコートは、ユニフォームとちがって、マーク面積が少ないので、コート本体色が目立つのに留意すべきです(メインカラーとサブカラーの立場・比重に影響を与えるかも)。
 
 

2009年10月13日(火曜日)
「定番と特注の金額差」

 
定番コートと特注コートの金額差はどれくらいでしょうか? 特注コートの方が1.5倍から2倍くらい高く、金額にして4,000〜10,000円ほどの差になります。シャツにおいても同じように特注は1.5〜2.0倍高いのですが、4,000円以上の金額差が出ることはあまり多くありません。コートの特注というのはそれだけ敷居が高いと言えます。
はたしてこれだけの金額差の価値を感じられるかどうか。機能面で言うと、定番コートと特注コートではほとんど差がありません。基本的にはカラーリングを自由にできるかどうかの価値だと言えます。
 
 

2009年10月9日(金曜日)
「金額の工夫ができない!?」

 
野球ートがユニフォームとちがうのは、割愛できるパーツが少ないことです。ユニフォームならば、アンダーシャツを今回は無しにしよう(現在のものを継続使用)とか、胸番号をやめようとか、金額を大胆におさえる箇所があります。しかし野球コートは、コート本体+胸マークだけというスタイルが基本なので、金額的な工夫がしづらいのです。ずばりコート本体のランクを下げる、胸マークを極力シンプルにする、この2つの道のどちらかだけです。
 
 

2009年10月8日(木曜日)
「すぐにコートを作ろう!?」

 
グランドコートとなると、本体価格だけで定価10,000円以上というのが相場です。一般のカジュアルウェアと比較しても妥当な値段と思います。しかし、野球コートとしては、さらにマークを付けることになるので、2,000〜5,000円の上乗せがあります。割引等を考慮しても、やはり10,000円は必要です。場合よっては15,000円近くになります。10,000〜15,000円あると、ユニフォーム一式が(機能やデザインにぜいたくを言わなければ)そろえられる金額です。用途が異なるので一概には比較できませんが、チームの出費としては気軽に出せるものではありません。
だからこそ、あえて、ユニフォームを作ったら、年月をおかずすぐにコートも作ってしまうのが一手かもしれません。年月が経ってユニフォームがくたびれてくれば、コートを買うよりもユニフォームを買い替えようという話の流れになる可能性も高くなります。ユニフォームを作ったばかりなら、たしかに予算的な厳しさはありますが、チーム内での盛り上がりもあるでしょうから、その勢いを借りてコートを作ってしまうこともできるかもしれません。
 
 

2009年10月7日(水曜日)
「ベンチかアップか試合か」

 
野球のコートには大きく分けて3つの種類があります。グランドコート、セカンドコート、ウィンドシャツ(汗出し、ウィンドブレーカ)です。ベンチにいる時あるいは遠征・移動の時にグランドコート、練習・アップの時にセカンドコート(季節によってはウィンドシャツも)、試合中にウィンドシャツといった使い方が一般的です。
グランドコートは一番保温力がありますが、多少もこもこしていて動きづらく、価格が高いというのが難点です。ウィンドシャツはぺらぺらの一枚生地ですから、防風効果はあっても保温力はいまひとつ。本格的な秋以降では少々心もとないです。両者の中間であるセカンドコートが、ほどほどの保温力・運動性・価格帯ということもあって、一番お買い得で使い勝手がよいかもしれません。セカンドコートで残念なことは、プルオーヴァ(かぶって着る)タイプがほとんどで、前開きファスナモデルがなかなか見当たらないことです。
 
 

2009年10月6日(火曜日)
「ファスナ強し」

 
最近のグランドコートの多くは、ファスナ仕様になりました。ちょっと前まではボタンとめが一般的でしたが、今は一部の低価格モデルにとどまっています。ファスナの方がコストがかかるので、グランドコート本体の価格も当然上がってきますが(数百円ですが)、それを補うメリットがあると言えます。ファスナで前をしっかり閉じることにより、防風・保温の効果が高まる。ひとつひとつボタンをとめるよりも楽ちん。スポーティで高級感も出る、といったところでしょうか。
ファスナになって残念なことは、両胸マークを付けられなくなることです。できなくはないのですが、ファスナ部分をまたぐ4cm程、マークがとぎれてしまいます。必然的に現在では、片胸マークが主流になっています。どうしても大きく目立つマークが付けたいという需要がなくはなく、そういう場合は背中に付けることになります。
 
 

2009年10月5日(月曜日)
「コートの特注は流行らない」

 
数年前に比べると、各メーカでコートの特注モデルに力を入れています。しかし需要・人気はあまり高くありません。コートの全需要のうち20%を超えることはまずないです。ユニフォームでは現在30%以上が特注モデルとなっていことをふまえると、格差を感じます。
特注コートが伸び悩むのは、そのデザインが良くないといった理由ではなくて、基本的には予算・金額の問題だというのも、今後の壁が高いです。ユニフォームにまわす予算にさえ苦労しているのに、コート、ましてや特注コートになどお金を出せるか、という実情がかいまみえます。
 
 

2009年10月2日(金曜日)
「コートも切替デザイン」

 
コートのデザインも、ユニフォーム同様に、切替デザイン(コンビネーションデザイン)が主流になりました。最近の新規ご注文では90%近くにもなります。
そのコートの切替デザインは、まだまだ進化し続けています。ユニフォーム・シャツとちがって長袖であり、裾までしっかり見せる分、デザインの幅が広がっているからです。衿や袖先、裾のジャージ、あるいはファスナといった部分まで工夫がこらせます。あまり運動性を考慮しなくても良いので、パーツの切替位置やパイピングを走らせる箇所も自由に設計できます。
 
 

2009年10月1日(木曜日)
「コートの需要」

 
野球ユニフォームに比べて、コートの需要というのは少ないです。チームできちんとコートをそろえるというのは20%(多くても30%)程度にとどまります。近年は温暖化とはいえ、10月も後半になれば日中でもそれなりに寒いですから、コートの必要性自体はあるはずです。しかし、おもに予算の都合でチームとしての需要は低くとどまります。
加えて、個人毎にセカンドコート、ウィンドブレーカを購入する傾向も増えています。そうなると、ますますチーム内でコートをそろえようという動機も薄まります。こうした傾向に、メーカの商品ラインナップも乗っていて、本格コートは縮小/セカンドコートは拡充の流れになってきています。
この流れの中で注意するべきことは、商品ラインナップの今後です。廃番になりそうな商品については事前にチェックしておくと、追加分も安心です。

 
 
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